不眠症の時こそ、深呼吸は「吸う」より「吐く」を2倍長くすべき科学的な理由

眠れないとき、「深呼吸してリラックスしなきゃ」と一生懸命に空気を吸い込んでいませんか?

実は、その「吸う意識」が逆に脳を覚醒させている可能性があります。

不眠症のときこそ重要なのは、吸うことよりも「吐く」こと。

しかも、吐く時間を吸う時間の2倍に伸ばすことで、脳は強制的に休息モードへと切り替わります。

今回は、科学的に証明された「1:2の呼吸法」の驚くべき効果をご紹介します。

呼吸の「吸う」と「吐く」が司る自律神経の正体

私たちの呼吸は、自律神経と密接にリンクしています。驚くことに、吸う時と吐く時では、刺激される神経が真逆です。

  • 息を吸う時:「交感神経」が刺激されます。心拍数が上がり、体は活動・興奮モードになります。
  • 息を吐く時:「副交感神経」が刺激されます。心拍数が下がり、体はリラックス・休息モードになります。

不眠症の時は、交感神経が過剰に働いている状態。そこで「吸う」ことを意識しすぎると、さらに脳にエンジンをかけてしまうことになります。

なぜ「2倍長く吐く」と眠くなるのか

吐く時間を長くすることには、脳をリラックスさせる科学的な裏付けがあります。

体の変化 睡眠へのメリット
血中のCO2濃度 ゆっくり吐くことで血中の二酸化炭素濃度が適切に保たれ、血管が広がり、脳の緊張が解けます。
横隔膜の刺激 長く吐くと横隔膜が大きく上下します。ここには副交感神経の束が集まっているため、物理的にリラックススイッチが入ります。

今すぐ布団でできる「4-8呼吸法」のやり方

具体的な秒数を決めると、余計な雑念(深夜の反省会など)を消す効果も期待できます。

ステップ1:まずは肺の空気を全部吐き出す
鼻からでも口からでも構いません。「ふぅーっ」と限界まで吐ききりましょう。
ステップ2:4秒かけて鼻から吸う
お腹を膨らませるイメージで、静かに吸い込みます。
ステップ3:8秒かけて細く長く吐く
ここが最も重要です。ストローで空気を吐き出すように、4秒の倍の時間をかけて、ゆっくりと吐き出します。

呼吸は吐き出すからこそ新しく入る

不眠症のときは「何かを吸収しよう(眠りを得よう)」と焦りがちですが、まずは体の中の緊張を「吐き出す(捨てる)」ことが先決です。

「吸うのは4秒、吐くのは8秒」。

これだけに意識を向けてみてください。